【宮城県の院長・事務長必読】「給与計算」が採用難と離職を招く? 医療機関が今、専門アウトソーシングに切り替えるべき理由

この記事でわかること(3分で読めます)

  • 医療機関の給与計算は複雑で、「院内処理」は採用難や離職の原因になり得るリスクがある。
  • 宮城県特有の事情(車通勤、地域医療連携)を理解していない委託先は失敗しやすい。
  • 一般的な計算代行よりも、「医療専門の社労士」に依頼することで経営リスクを回避できる。
  • 菊地経営労務管理事務所は、宮城県のクリニック・病院に特化したサポートが可能。

はじめに:診療後の「見えない残業」に疲弊していませんか?

仙台市内のクリニック、あるいは県北・県南の地域医療を支える医療機関の院長先生、事務長様。毎月の「給与計算業務」に、どれほどのエネルギーを割かれているでしょうか。

月末や20日頃になると、宮城県内のあちこちの医院で、このような光景が繰り返されています。

  • 診療が終わった深夜、院長室で一人、タイムカードの打刻漏れやシフト表と計算ソフトを睨みつけ、ため息をついている。
  • 「スタッフに給与情報を知られたくないから」と、奥様(理事)が自宅に持ち帰り、家事や育児の合間を縫って夜なべ作業をしている。
  • ようやく計算が終わっても、「本当にこの残業代で合っているのか?」という不安が拭えず、給与支給日にスタッフの顔色を伺ってしまう。

特にここ宮城県では、仙台圏を中心に医療人材の争奪戦が激化しており、看護師や医療事務の有効求人倍率は依然として高止まりしています。「採用難」が常態化する中で、貴重な経営トップの時間や、本来なら患者様対応やレセプト業務に注力すべき優秀な事務スタッフの労力を、「利益を生まない事務作業」に浪費してしまうこと。これは経営戦略上、極めて大きなリスクと言わざるをえません。

本コラムでは、宮城県で数多くのクリニック・病院をご支援している「菊地経営労務管理事務所」の視点から、なぜ今、医療機関が給与計算を「プロに任せる(アウトソーシング)」べきなのか。その理由を、現場で起きている具体的なトラブル事例を交えて徹底解説します。

1. なぜ、医療機関の給与計算は「自院」で完結させるのが危険なのか

「給与計算ソフトを導入しているから大丈夫」「税理士さんに任せているから問題ない」
そう思われている先生も多いかもしれません。しかし、私たち専門家から見ると、医療機関の給与計算は一般企業とは比較にならないほど「地雷」が埋まっています。

① 一般企業とは次元が違う「複雑怪奇」な勤務体系

医療現場のシフトは複雑です。日勤、半日勤務、夜勤、当直、オンコール(待機)、遅番、早番……。これらが不規則に組み合わさります。
さらに多くの医療機関で採用されている「1ヶ月単位の変形労働時間制」。これが計算ミスの温床です。

⚠ よくある計算ミスの例
  • 週40時間の誤解: 特定の週が40時間を超えていても、月平均で収まっていれば残業にならないケースの判別ミス。
  • 日またぎ勤務の処理: 夜勤が2日間にまたがる場合のタイムカード集計ミス。
  • 手当の単価計算: 残業単価に役職手当や資格手当を含め忘れ、「未払い残業代」が発生しているケース。

これらは、税務のプロである税理士事務所でも、正確に把握しきれていないことが多い領域です。数年後に退職したスタッフから数百万円単位の未払い請求が届くリスクは、決して他人事ではありません。

② 「狭いコミュニティ」ゆえの人間関係破壊リスク

実は、計算ミス以上に怖いのがこの問題です。クリニックや小規模病院は、一つの家族のような濃密なコミュニティです。
もし、給与計算を担当している事務スタッフが、ふとした瞬間に以下の情報を知ってしまったらどうでしょうか。

「あの中途採用の看護師さん、私よりこんなに基本給が高いの?」
「院長先生の役員報酬、こんなにあるんだ……(私たちのボーナスはこれだけなのに)」

給与情報は、一度漏れると瞬く間に噂話として広まります。これがスタッフ間の嫉妬や不信感を生み、職場の雰囲気を悪化させます。最悪の場合、キーマンの退職や、それに続く「連鎖退職(集団離職)」の引き金になりかねません。

「誰がいくら貰っているか」という情報をブラックボックス化(外部委託)することは、院内の平和を守るための最強の防波堤なのです。

2. 宮城県の医療機関だからこそ考慮すべき「地域特有の事情」

ここ宮城県において給与計算を行う際、東京や大阪の一般論では通用しない「ローカルな事情」への理解が不可欠です。

冬場の通勤事情と「遅刻・欠勤」の取り扱い

仙台市中心部の一部を除き、県内の医療機関ではスタッフの多くがマイカー通勤です。ここで問題になるのが、冬場の雪や凍結による渋滞です。
「大雪でどうしても始業に間に合わなかった」という場合、それを通常の遅刻として給与カットするのか、あるいは特別な配慮をするのか。
この判断がブレると、スタッフの不満に直結します。地域の気候事情を理解し、就業規則と給与計算を連動させて運用することが、無用なトラブルを防ぎます。

通勤手当とガソリン価格の変動

車通勤がメインの地域では、通勤手当の計算も重要です。国税庁の非課税限度額の改定や、ガソリン価格の高騰に合わせて規定を見直していないと、課税・非課税の処理を間違えたり、スタッフの手取りに影響が出たりします。
「先生、ガソリン代が上がっているのに手当はそのままですか?」とスタッフに言われる前に、先回りして提案できる体制が必要です。

3. アウトソーシングで得られる3つの「経営的メリット」

給与計算を外部に出すことは、単なる「コスト」ではありません。医院を強くするための「投資」です。

  1. 業務の「属人化」からの脱却
    「給与計算は事務長の〇〇さんしか分からない」という状態は、経営上の大きな爆弾です。その方が病気で倒れたり、急に退職したりしたら、翌月の給与は誰が払うのでしょうか?アウトソーシングすることで、担当者の不在や退職に左右されず、毎月確実に給与が支払われる体制(BCP対策)が整います。
  2. 法改正への自動対応(2024年問題など)
    「医師の働き方改革(2024年問題)」や、毎年のように変わる社会保険料率、雇用保険料率。これらを院内で常にキャッチアップし続けるのは不可能です。専門家に任せれば、法改正への対応漏れを防ぐことができます。「知らなかった」では済まされない法令違反のリスクをゼロに近づけます。
  3. 院長・事務長が「本業」に集中できる
    これが最大のメリットです。計算業務や明細書の封入作業から解放された時間で、患者様の満足度向上策を考えたり、スタッフとの面談時間を増やしたり、地域連携(病診連携)に注力したりすることができます。経営トップが「事務作業員」から「経営者」に戻るための時間を、私たちが作ります。

4. 一般的な社労士と何が違う? 「菊地経営労務管理事務所」が選ばれる理由

委託先を探す際、「安価な計算代行会社」や「顧問税理士」も選択肢に入ります。しかし、医療機関には医療機関特有の「処方箋」が必要です。

委託先 特徴 医療機関への適合度
一般的な計算代行 安価だが、計算作業のみ △(複雑なシフトに対応困難)
税理士事務所 税務とセットで依頼可能 △(労務・労基法は専門外の可能性)
菊地経営労務管理事務所 医療特化・宮城密着・労務管理 ◎(リスク管理も兼ねる)

私たち菊地経営労務管理事務所は、宮城県内でも数少ない「クリニック・病院専門」の社労士事務所として、多くの先生方に選ばれています。

① 「医療現場」の言葉が通じる専門性

「当直明け」「オンコール体制」「医師国保」……。医療業界特有の用語や慣習を一から説明する必要はありません。
変形労働時間制の適正運用はもちろん、医師・看護師・コメディカルそれぞれの働き方に合わせた給与体系のアドバイスが可能です。

② 「宮城県」の地域事情に精通した対面・オンライン対応

地元の事務所だからこそ、県内の賃金相場や地域性を踏まえた現実的なアドバイスが可能です。
また、何かトラブルがあった際も、同じ地域のパートナーとして迅速に対応します(もちろん、Zoom等を用いた効率的なやり取りも可能です)。

③ 「労務トラブルの未然防止」まで見据えたサポート

私たちは、単に頂いた数字を計算して終わりではありません。
「今月、Aさんの残業時間が急増していますが大丈夫ですか?」
「有給休暇の取得がBさんだけ進んでいませんが、声掛けは必要ですか?」
このように、給与データから見える組織の「異常値」をいち早く察知し、労務トラブルになる前に先生へ報告・提案を行います。

5. 導入事例:アウトソーシングで組織が変わった

ここで、実際に当事務所に給与計算をご依頼いただいた医療機関様の事例をご紹介します。

【事例1:仙台市・内科クリニック様】

課題: 開業以来、院長の奥様が給与計算を担当。スタッフが増えるにつれ負担が増し、計算ミスも頻発。奥様がストレスで体調を崩しかけていた。

導入後: 全業務を当事務所へ移管。奥様は計算業務から完全に解放され、スタッフのケアや院内掲示物の作成など、本来得意だった業務に注力できるように。「家庭内の会話から『給与の愚痴』が消え、院長も診療に集中できるようになった」と喜ばれています。

【事例2:県南エリア・整形外科医院様】

課題: 紙のタイムカードを手作業で集計しており、毎月2日間は事務長が計算にかかりきりになっていた。残業代の計算根拠も曖昧だった。

導入後: クラウド勤怠システムの導入支援とセットで給与計算を受託。集計が自動化され、正確な1分単位の残業計算が実現。「事務長が本来のマネジメント業務に時間を使えるようになり、組織としての力が底上げされた」との評価をいただきました。

よくあるご質問(FAQ)

Q. まだ紙のタイムカードを使っているのですが、依頼できますか?

A. はい、可能です。紙ベースの集計から代行することもできますし、ご希望であればスムーズな「クラウド勤怠管理システム」への移行支援も行っています。現場のスタッフさんが使いやすい方法を一緒に考えましょう。

Q. 仙台市外のクリニックですが、対応してもらえますか?

A. もちろんです。仙台市内に限らず、宮城県全域(県北・県南・沿岸部)の医療機関様に対応しております。Web会議システム(Zoom等)を活用した打ち合わせも可能ですので、距離を気にせずご相談ください。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?

A. 職員数や計算の複雑さ(変形労働時間制の種類など)によって異なります。まずは現在の状況をヒアリングさせていただき、無料でお見積もりを作成いたします。お気軽にお問い合わせください。

まとめ:未来への投資として、まずは「診断」から

医療機関の経営において、「人」は最大の資産です。
その「人」を支える給与計算が不安定であっては、良い医療を提供し続けることはできません。

「今の計算方法で合っているのか、一度見てほしい」
「コストがどれくらいかかるのか知りたい」
「紙ベースのアナログ管理から脱却したい」

そのようなお悩みをお持ちの先生は、ぜひ一度、菊地経営労務管理事務所にご相談ください。
貴院の規模や現状の課題に合わせ、最も負担が少なく、かつリスクを回避できる運用フローをご提案させていただきます。

先生が安心して、地域の患者様のために全力を注げる環境を作る。
それが、私たち医療専門社労士の使命です。

菊地経営労務管理事務所

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